広報誌かわらんべ第133号に掲載

■第13回 懐かしい遊び場 – 羽場下(はばした)

河童伝説の残る羽場淵で昔の遊びを回想

昭和30年代後半、羽場淵辺りは子供たちの遊び場でした。
戦国時代に築かれた羽場城址が淵直上にあり、その縁に立つ巨木の根元の空洞を秘密基地にしていました。羽場淵に注ぐ北の沢川は、伊那谷最北の田切地形をつくり、旧国道153号(三州街道)が渡る煉瓦造りの眼鏡橋を抜けて淵へと行きました。

羽場下の羽場淵付近(H25年10月撮影)

眼鏡橋(国登録有形文化財・信濃の橋百選に選定)

この淵は深くて渦を巻き、気をつけないと河童に引き込まれるぞ―と親によく言われたものでしたが、昭和57年災害後の改修工事により、その姿は大きく変わりました。河童伝説(蕗原拾葉「柴太兵衛河童を捕まえること」)は遠い昔のこととなりました。
下流の河原では、花崗岩の礫を割って水晶をとり、その大きさや形を自慢し合いました。また、洪水後に出現したワンドに魚がたくさん泳いでいたことを今も鮮明に覚えています。

松井一晃(NPO法人 川の自然と文化研究所)