広報誌かわらんべ 123号掲載分

諏訪湖

八ヶ岳山塊から流れ出た支川が流入する先は諏訪湖です。
諏訪湖は地質時代の断層運動などによってできた古代湖で、糸魚川静岡構造線と中央構造線の交点として、日本列島形成の営みを感じることのできる場所です。
また、諏訪湖周辺は古代史の宝庫です。諏訪大社の諏訪明神が竜の姿をして蒙古軍を撃破したとの伝説もあり、竜蛇信仰を色濃く残しています。

青空を湖面に映し出し、海を思わせる表情の諏訪湖

冬の神事「御神渡り」は厳寒の諏訪の自然を象徴し、かつて水生植物の大群落を形成していた「渋のエゴ」は、今再び植物が復活しはじめています。
100年ほど前、湖沼学者の田中阿歌麿先生が書き記した頃の諏訪湖は清冽(せいれつ)な水を湛えていました。高度経済成長期に汚濁が進み、一時は「アオコの湖」となりましたが、近年の浄化対策によって水質も回復してきています。「泳げる諏訪湖」もそう遠くないことでしょう。

かつて「渋のエゴ」と呼ばれた豊田付近

夏の湖面を覆うヒシ

(かわらんべスタッフ 久保田 憲昭)