■こんす島・出来島
かわらんべのある場所は昔は「出来島」だった!

天竜川が氾濫した記憶が地名に残されていることがあります。そんな例を『川路村水防史』(昭和10年)から二つ挙げてみました。いずれも約350年前の寛文七年(1667)の地図です。

一つは、三六災害当時、川路一区(現在は時又)であった場所の地図で、そこに「こんす島」があります。天竜川の西流をせき止めた堰のすぐ内側で、天竜川に最も近い場所です。コムスは動詞コム(?)・ス(州)から変化したもので、こんす島とは「水びたしになりやすい島」という意味です。満水(大水)の時には、いつも冠水した場所であったという記憶が残っていたものと思われます。
もう一つは、下流側にある「出来島(シッタイジマ)」で、現在のかわらんべのある場所です。大満水(大洪水)の後に、「突然、現れた島」を意味します。村人達は耕作するために島に渡りますが、水をかぶることが度々あって、収穫は安定しません。このため、お役人も他の土地並に税金を掛けることができなかったといいます。

(元かわらんべスタッフ 今村理則)