【ウメ(ムメ)小字と崩壊地】

梅ヶ洞(飯田市三穂)の風景

メノキダという小字(こあざ)があり、「梅ノ木田」という字があてられています。ムメは動詞ウム(埋)が名詞化したもので山崩れなどで土砂が堆積した土地のこと、ノはノ(野)で緩い傾斜地を、キダはキダハシ(階段)で棚状の傾斜地のことと思われます。つまり、ムメノキダというのは「土砂で埋まった棚地」に名づけられた地名と考えられます。「埋」を瑞祥名の「梅」に変えたのです。土地に好字を当てはめるのは、上(政府)からの要請でもありました。
近くにある ウメガホラ「梅ヶ洞」・ウメダ「梅田」などの小字も同じです。伊那谷には崩壊しやすい地形・地質の土地が多いためか、ウメがつく小字も多いようです。

●小字(こあざ)
市町村内の区画を字(あざ)といいますが、その最小の単位です
●瑞祥名(ずいしょうめい)
めでたい意味や良い意味の言葉(地名用語)

(元かわらんべスタッフ 今村理則)