晩秋から初冬にかけての朝、天竜川 付近では霧でおおわれることが多くな ります。これが天竜川名物の「川霧」 [かわぎり]です。 霧の正体は水蒸気ですが、水蒸気は眼では見えません。空気中の水蒸気が液化し水滴になって、はじめて霧になります。では、どんな時に水蒸気が水滴になるのでしょうか。まずは①水蒸気が飽和に近いほどたくさんあること、次に②気温が下がること、そしてできかかった水滴が水蒸気にもどってしまわないように、③空気が安定していることです。
気温が下がり水蒸気が上空に逃げないようになるには、気温の逆転層ができなければなりません。一般には高度が上がれば気温は低くなります。逆転層ができると、逆にその高さまでは気温が高度とともに高くなります。だからそれ以上に空気は上昇しないので、水蒸気は逃げ出さないし、冷たい空気は重いので天竜川の川面に溜まります。そこはまた水蒸気の最も多いところでもあります。
この写真(飯田市久米の城山から撮影)のように、逆転層の上には霧はありません。霧の雲海が広がるだけです。

天竜川の川霧(2013年11月22日:松川町付近で撮影)

(元かわらんべ教育担当:今村理則)