カゲロウは「蜉蝣」と書く昆虫のグループで、その語源となった「陽炎」は「はかない命・つかの間の命」の代名詞としてよく耳にする言葉です。たしかに成虫の寿命は短く、数時間~数日と言われています。幼虫は水中で生活し、河川や湖・池の様々な環境にすんでいます。成虫は羽があって陸上で生活します。幼虫から成虫になるとき、いったん亜成虫という時期を過ごします。この亜成虫の時期があることがカゲロウの最大の特徴です。亜成虫の羽はやや黒っぽく濁った色をしていますが、成虫に脱皮すると羽はきれいな透明になります。中には幼虫のころに3本あった尾が、亜成虫で2本になるヒメフタオカゲロウのような種類もあります。春の暖かな日の天竜川を見ていると、羽化したばかりの亜成虫が水面を漂い流され、やがて、ゆっくり・ゆらゆら上昇していきます。すると、悲しいことに羽化したばかりの亜成虫は次々にツバメに食べられてしまいます。しかし、この瞬間に川の生き物同士のつながり(川の生態系)を感じることができます。

(かわらんべスタッフ 久保田 憲昭)