全長 約4cm

寒風吹きすさぶ冬枯れのクワ畑。生き物の気配など消え失せた寒々しい景色です。だ・け・れ・ど・・・。あれあれっ、よく見ると枝先にムシがいるぞ。クワの枝そっくりのシャクトリムシ。名前はクワエダシャクと申します。写真のように、枝先にしがみついて寒さに耐え、冬越ししています。体の色や突起、頭の形、体をピンと伸ばした姿勢、どれをとってもクワの小枝そのもの。なんとみごとな化けっぷりでしょう。このシャクトリムシには「どびん割り」という別名があります。その昔、野良仕事にでたお百姓さんが、クワの小枝にどびんを掛けたところ、枝ではなくてシャクトリムシだったので、どびんが落ちて割れた。という逸話がもとになっています。本物を見て納得、そして昔の人のセンスに脱帽です。クワエダシャクは飯田周辺のクワで普通に見られます。かわらんべのクワの木でも発生していますので、今度探してみて下さいね。

(飯田市美術博物館 四方 圭一郎)