サケ目アユ科。
ベトナム北部から日本までの東アジアに分布する。

生活史の一部を海と川の両方ですごす回遊魚である。川の下流で孵化した仔魚は、ただちに海に降る。
沿岸域で約半年間過ごした若魚は、春に川に遡上する。夏に川の中流から上流に達した若魚は水中の石についたアカ(藻類)を食べて急激に成長する。秋に成熟した成魚は産卵のために川の下流に集まり、産卵して死ぬ。つまり、一年で一生を終える“年魚”である。

アユの生態的な特徴は、成長期に藻類を食べることである。多い個体は一日に体重の50%も藻類を食べ、それを消化する。このように、アユが生活するにはたくさんの藻類が必要であるが、藻類の生産量は川の中で一様ではなく、その高い場所をめぐってなわばり争いが生じる。この習性を利用したのが、アユの「友釣り」である。長野県版レッドデータブックでは、サケ、ウナギとともに野生絶滅種に指定されている。
これはダムなどで遮られ、長野県内に遡上できないためである。

(かわらんべスタッフ 柳生 将之)