サケ目サケ科イワナ属。
同属亜種にアメマス、ニッコウイワナ、ゴギがいる。これらは体にある斑点の位置とその色によって分けられる。しかし、イワナ属魚類の斑点形質は個体変異が大きく、同一河川においてもさまざまなタイプが出現する。また、遺伝的差異は亜種間では明瞭ではなく、むしろ河川間または個体群間で大きいことが知られている。

このため、保全するには亜種ごとではなく、個体群ごとに行う必要がある。天竜川のヤマトイワナは各支流の源流部に隔離して生息する。詳細な生息範囲は把握されていないが、生息環境の悪化や乱獲によって急激に減少していると思われる。また、ニッコウイワナなどの放流によってヤマトイワナの形質を持つ個体が見られなくなった河川もある。

長野県版レッドリストでは準絶滅危惧種に指定されている。また、環境省のレッドリストでは紀伊半島のヤマトイワナが絶滅の危機にある地域個体群として扱われている。

(かわらんべスタッフ 柳生 将之)